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化学の力で世の中を豊かに。部署を超えた絆が高品質な製品を実現。

AGC若狭化学株式会社
代表取締役社長 坂田 和久

更新日:2024年1月17日

1969年 神奈川県生まれ。
1994年 大学院修了後、旭硝子株式会社(現:AGC株式会社)入社。
1999年 株式会社エイ・ジー・シー・ファインケミカル(現:AGC若狭化学株式会社)プロセス開発課へ派遣。
2002年 AGC千葉工場などにて研究開発、製造部門業務に従事。
2020年 AGC若狭化学株式会社小浜・医薬品工場 工場長就任。
2023年 AGC若狭化学株式会社代表取締役就任。
※所属や役職、記事内の内容は取材時点のものです。

キャリアのスタートは研究者。現場で様々な経験を積み社長に就任。

私は大学院の修士課程を修了後、1994年にAGC株式会社(旧:旭硝子株式会社)に入社しました。学生時代に有機化学を専攻した経験を活かし、入社当初は研究部門に配属されて様々な製品の開発に携わるなど、およそ30年にわたってファインケミカルズ事業の業務に従事しました。

AGC若狭化学との接点が生まれたのは入社5年目の頃です。当時、設立2年目だった現AGC若狭化学のプロセス開発課へ立ち上げメンバーとして赴任しました。3年ほど現場を率いた後に福井県を離れ、AGC千葉工場などで研究開発・製造部門の業務を担当し、2020年からは再びAGC若狭化学へ赴任。2023年から社長の職に就き今に至ります。

これまでのキャリアでは、一貫して医薬品や農薬の原体・中間体の製法開発および製造といった技術畑を歩んできました。

安全・安心・環境にやさしい製品を届けて25年、事業は順調に拡大。

当社のビジネスは、医薬品や農薬などの用途となる化学品受託製造が主です。製品の製造方法についてお客様から技術開示を受けて工場で量産化し、品質保証を行って出荷します。ここ数年はコロナ禍に見舞われましたが、幸い需要は落ちることなく順調に工場を稼働できています。

お客様は国内・海外両方で、製薬会社・農薬会社が主な取引先です。医薬品や農薬以外の化学製品も製造しているため、一般の化学会社も大切なお客様です。国内外から仕事を受注する営業部門はAGC本社が担い、当社は専ら製造を行っている形です。

2023年11月には、福井県三方上中郡にある上中工場のプラント増設が竣工しました。2024年春頃の稼働を目指して現在試運転等の製造準備を進めています。事業は年々拡大基調にあり、それに合わせて設備や人員も増やして、より会社を大きくしていく計画です。

一緒に働きたいのは「様々なことに関心を持ち、意見が出せる人」。

上中工場の設備増設にあたって、近年は新卒・中途ともに採用活動を積極的に行ってきました。当社は地元に縁がある方だけではなく、幅広く人材を募集しています。福井県出身で県外からUターン就職した人のほか、県外出身でIターン入社した社員もたくさん在籍しています。

当社が求める人材は、広い視野で様々なことに関心を持ち、意見を出せる人です。求められる仕事をきちんとこなすベースがあることはもちろん、所属部署で他の人が担当している仕事や、他部署の仕事にも目を配れる外向きな社員が伸びている印象があります。

視野が広ければ自然と「こうすれば上手くいくかもしれない」というアイディアや意見が生まれますし、そんな対話が社内で活発に行き交うチームづくりを推進したいと考えています。

福井県は都会ではありませんが、自然が豊かで食べ物もおいしく、子育てにも良い環境があり快適に暮らせる土地です。休日にはアウトドアや釣りを楽しむ社員もたくさんいます。化学に関する研究開発をやりたいと考える方や、地元に戻って働きたいという方にはぜひ当社を選択肢の一つとしていただけると嬉しいですね。

若手社員も責任ある仕事に携わり、豊富な経験を積める職場環境。

当社は、私が最初に赴任した1999年は社員数30名ほどの会社でしたが、2024年の今では160名以上が働いています。とはいえまだまだ中規模の会社ですから、そのぶん一人ひとりの社員が任される仕事の範囲は広いと思います。例えば研究開発なら、1~2年仕事の経験を積んだ後、開発から製造にスケールアップする案件を主導する立場になれる点は、この規模ならではの魅力といえるでしょう。

研究開発の仕事は、基本的にはお客様から受け取ったレシピに沿って製品の製造作業を進めます。しかし、実験段階のものから量産の実績があるものまで、レシピの完成度はお客様により様々です。データが足りない場合は当社の研究開発部門で実験を重ね、再現性を高めていきます。

新しい製品が導入されて実験から試作段階、実機での製造へとステップアップする部分に若手社員のうちから携われるのは、とてもやりがいのある仕事だと思います。

私が研究開発に携わっていた時も、同じ作業を部下と一緒にやっていました。様々な困難はありつつも仕事として非常に面白く、その経験によって私自身がすごく成長できた実感があります。ぜひ同じ体験を若い研究開発者にもしてほしいですし、会社としてもできるだけ機会を作っていきたいと思います。

トップと現場、そして部署同士が近いからこそ連携した仕事ができる。

当社の研究開発部門が試作から品質の安定まで見届けられるのは、製造工場が実験室のすぐ近くにあるからです。それは小浜工場も上中工場も同様で、研究開発の社員はいつでも実機の製造の様子を見に行けますし、製造現場の社員も実験段階の製品を見に実験室に寄ることができます。お互いがいつも近い距離で仕事をしているのは、当社の特徴だと思います。

実際、研究開発部門の社員が「こういう風にしたいけど、どうすればいいでしょう?」と製造部門の社員に相談する場面をよく見かけます。新しい製品を立ち上げるときはもちろん、既存の製品で品質的な問題が起きたときも同じように相談します。施設が近いからこそ、お互いに連携を取り合って原因究明できる環境が実現しているのです。

また、風通しが良く意見を言いやすい雰囲気は社内全体にあると思います。大きな工場だと工場長や現場のリーダーまでしか意見が届かないこともあるでしょうが、当社は160人ほどの会社ですから、社長である私に直接要望を伝えるのも大歓迎です。社員にはぜひのびのびと意見を出してもらい、チームで何か行動を起こしたり、他部署と連携したりして新たな挑戦をしてほしいと考えています。

U・Iターン大歓迎!社員とともに会社の未来を作りたい。

当社が位置する福井県の嶺南地方に縁がある方は、大学進学で関西や関東に出て行った方も多いと思います。地元に住んでいた頃は魅力が見えなかったけれど、県外に出てみて福井県の良さを再認識した方も多いのではないでしょうか。都会には都会の良さがありますが、地元に戻って働きたい方の受け皿の一つに当社がなれれば嬉しいです。

当社は製造業ですから、技術がなければ応募できないと思われがちです。もちろん、研究開発部門には専門性が求められるため、学生時代に有機化学を専攻した人や化学分野のスキルがある人を条件としています。しかし、会社を支える製造部門や間接部門にも人員は必要ですから、採用の対象は技術系に限りません。

地元の良さに気づいて地元で働きたい方、福井県に縁はないが当社の業務に興味がある方、どんな部分でも関心を寄せてくださるのは嬉しいことです。先輩社員にも県内外から来た様々な人がいるので、ぜひ一緒になって会社を作り上げてくれる方と働きたいと思います。

編集後記

コンサルタント
端 祥吾

優しい笑顔が印象的な坂田社長。小浜工場の立ち上げにも携わっていたからこそ、今日までの成長を誰よりも肌で感じており、そして今後もより事業拡大・成長をしていきたいという想いを強く感じました。

2024年に増設するプラントでは今後の新しい設備導入を見据えてスペースを確保するなど、先々の成長を見据えた戦略を練っているとうかがいました。

海や山が近い自然豊かな場所で、AGC若狭化学でしか感じることのできない魅力があると感じました。自分のやりたいことを思いきりできる環境が同社にはありますので、福井県嶺南エリアにも素敵な企業があると興味を持ってもらえると嬉しいです。

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