84年の伝統を進化させたい。社員の心に火を灯す組織づくり。
日華化学株式会社
執行役員CHO 経営企画本部長 佐谷 義寛
千葉県生まれ。東京大学卒業。
1990年 広告代理店入社、後に外資系コンサルティング会社入社。
2014年 日華化学株式会社入社。化学品事業 副部門長として従事。
2016年 CHO 経営企画本部長 兼 グループ経営企画部長 兼 HRイノベーション部長就任。
※所属や役職、記事内の内容は取材時点のものです。
経営改革のその先へ。日華化学とともに未来を歩むことを決意。
日華化学には大きく分けて二つの事業の柱があります。一つは、繊維加工、金属、紙パルプ、クリーニング、半導体向け等の各種加工剤を提供する化学品事業。もう一つは、美容室向けのヘアケア商品を中心とした化粧品の開発・製造・販売を手がける事業です。
創立は1941年で、国内では繊維加工用の薬剤でトップシェアを持ち、海外ではアジアを中心とした9の国と地域に14拠点の子会社があります。
私が日華化学に出会ったのは、前職の外資系コンサルティング会社に勤めていたときです。当時は会社の経営改革プロジェクトとして、経営や事業への考え方、人事制度のあり方などを全般的に見直していました。
そこで私が担当コンサルタントとして携わる中で「社外の人間としてではなく、この会社がどう変わっていくのかを自分の目で見たい。飛び込んでやってみたい」と感じたのです。
もともと広告分野やコンサルティングなど、まったく違う畑を歩いてきたので界面活性剤のことは何もわからない状態でしたが、2014年に転職を決めて日華化学に入社しました。
真面目なだけじゃもったいない!自走するチームづくりへの挑戦。
日華化学で働きたいと思ったもう一つの理由は、働く人々の魅力です。福井県の人は真面目だと言われますが、多くの社員が自分の役割をきちんとこなす素養を持っています。
それは強みである一方で、ともすると指示待ち人間が生まれやすい。会社の未来を考えると、一人ひとりが自ら考え行動する組織にならなければ今後の成長は望めず、せっかくの真面目さが裏目に出るのは非常にもったいないと思いました。
そこで、私が入社してからの10年は、会社の空気を変えることをミッションに掲げ、社内の課題に向き合ってきました。入社当初は化学品事業の副部門長として事業の戦略・計画立案や、オペレーション面の改善・改革に取り組みました。
化学品事業に所属していた頃は、事業そのものをどう良くしていくか、また事業から会社全体を変えていくにはどうすべきかを検討するのが主な役割でした。その業務を2年半ほど担当したのちに経営企画と人事をあわせて統括することとなり、現在ではより経営に近い観点から会社の変革をリードしていく立場で業務を進めています。
社員が自分らしく輝く未来を目指し、人事評価制度を刷新。
私が経営企画と人事に移ってきて取り組んだのが、人事評価制度の刷新です。副社長が先陣を切って改革を始め、今では私がそれを引き継ぎました。具体的には、それぞれの社員が上げた成果に見合う昇給・昇格の仕組み作りです。これまでは部署ごとにあった人事評価のムラを、一律の公正なものさしによって評価する「目標管理評価制度」へと作り変えました。
会社の経営目標が部署やチームの目標へとブレイクダウンされ、そこから個人の目標が導き出される中で、上司は目標が適切なのかをチェックし、進捗について定期的に社員と対話する必要があります。
そして最後にはうまくいったこと・いかなかったことに対してフィードバックするまでの一連の流れを公正に実施できるよう、現在も管理職の育成を含めた取り組みを続け、結果を残した人にきちんと報いる人事制度を整えています。
評価されるから頑張れる!人事制度改革が生んだ現場の活力。
人事制度の刷新を行ったことで、若手社員を中心にモチベーションが上がり、社内に活気が生まれたと感じています。社長をはじめとした経営陣が新しい人事評価について繰り返し情報発信をする中で、「この会社は変わるんだ、私にもチャンスがあるかもしれない」と意欲を燃やす20~30代の社員が増えているようです。
人事制度改革の取り組みは、いわば「やる気に火をつける」のが大きな目的です。会社の目指す未来に合致した目標を掲げ、そこに対して成果を上げる人が評価される組織になれば、みんなが「私もチャレンジしてみたい」となるはずです。
当然、火のつきやすい人とそうでない人がいますし、部署や来歴によっても性質の差があるでしょう。しかし、若手社員の中で「私はこれをしたい、将来こうなりたい」という想いのある人材は確実に増えていますので、そういう人たちから少しずつ会社が変わっていく可能性を感じています。
今では若手でも積極的にリーダーに立候補する人材が出るようになり、フルリモートで働く社員も出始めました。今後はより働き方をフレキシブルにし、現場の状況に応じて優秀な人がより活躍できる仕組みづくりを推進していきます。
安定より挑戦。日々進化を続ける日華化学が目指す未来とは。
日華化学が求める人材は、「この会社を変えたい」という気持ちがある方です。今までの経験をベースにしたり、新しい知識・スキルを身につけたりして、会社が変わる場面に立ち会いたいと思える人。安定ではなく変化を楽しめる人とぜひ一緒に働きたいですね。
当社は2014年から中途採用を積極的に行い、スキルがある方をチームの中心的なポジションに迎え入れ続けてきました。そのおかげか、近年では中途採用の社員も長く定着し、現場で活躍する方が増えています。
出る杭が打たれるのではなく、ぐんぐん引き上げる土台のある当社では、専門知識や他社の文化を持った中途採用者が周囲の人に火をつける重要な活性剤にもなり得ると感じます。
日華化学は創業から85年以上が経過し、小さな町工場からスタートした会社はグループ連結で1,500名以上(2025年1月時点)もの人が働く組織となっています。
2016年には株式上場、2017年には本社敷地内に新技術・新製品の研究開発拠点であるNICCAイノベーションセンターをオープンし、「世界中のお客さまから最も信頼されるイノベーションカンパニー」の実現を目指して活動を続けています。
まだまだ制度面では整備が必要な部分もありますが、能力のある人が集まり力を発揮できる組織づくりを積極的に進めているので、自分の力でどこまで行けるのか試したい方にぴったりな職場です。ぜひ多くの新しい仲間と出会えることを楽しみにしています。