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福井から全国へ。技術で未来を切り拓く、TOPのものづくり。
株式会社TOP
代表取締役社長 佐々木 健治
福井県生まれ。
1993年 武生松下電器株式会社 入社
2011年 株式会社TOP 入社
2024年 株式会社TOP 代表取締役社長 就任
※所属や役職、記事内の内容は取材時点のものです。
この記事でわかること
- パナソニックをルーツに、福井でモータを開発・製造するTOP
- 自動車業界の厳しい品質要求に応え、磨いてきた開発力
- 採用で重視するのは、知識よりも向上心と素直に学ぶ姿勢
- 配属前に製造現場を経験し、製品と仲間を知る人材育成
- 自動車にとどまらず、モータ技術を生かせる新市場へ
技術者として新たな挑戦を求め、共に働いた仲間が多くいるTOPへの入社を決意。

TOPは、自動車・自転車・産業機器などに搭載されるモータを開発・製造する会社です。前身はパナソニック(当時:松下電器産業株式会社)の100%子会社で、1973年に設立された「武生(たけふ)松下電器株式会社」です。TOPという社名になる前は主に家電製品の内蔵モータを製造していました。
私は1993年に新卒で武生松下電器へ入社し、モータの設計・開発を担当する技術者としてキャリアをスタートしました。しかし、2003年に武生松下電器はパナソニックの事業再編により清算が決定します。
ただ、それまでお客さまに提供してきた製品の製造を止めるわけにはいきません。そこで、生産部門を引き継ぐ新会社としてTOPが誕生しました。しかし、当時のTOPには技術部門がなく、技術者だった私はパナソニックの技術部門に移ることになります。
その後はパナソニックで家電製品のモータ開発に携わり、2007年に福井県内の中小企業へ転職しました。環境関連の仕事に携わるための転職でしたが、これから立ち上げる新規事業だったこともあり、思うように進まない状況が続いていました。
そんなとき、TOPの前社長から「仲間に加わってくれないか」という連絡を受け、2011年にTOPに入社することとなります。
技術強化の転換期に入社し、会社とともに成長してきた。
TOPに入社する際、私は前社長に「環境分野の仕事に挑戦したい」「風力発電や電気自動車、自然エネルギーなどの新しい技術に関わる仕事がしたい」という希望を率直に伝えました。自分自身が持つモータ開発の技術を活かしてやりたい仕事ができること、そして武生松下電器時代に共に働いた仲間が多く在籍していたことも、入社の決め手となりました。
当時のTOPは、生産だけでなく製品の設計・開発にも力を入れる会社へと変わり始めていました。パナソニック以外のお客さまからの開発案件も増え、新しい技術に挑戦できる環境が整いつつありました。
その後は自動車業界をはじめ、さまざまなお客さまとの取引を広げながら、自ら技術を生み出せる会社へと成長してきました。
自動車業界への挑戦が、TOPの開発力を大きく飛躍させた。

TOPに入社後間もなく、私が携わった仕事は自動車用のモータ開発プロジェクトです。自動車のハンドル操作を支える、人命にも関わる重要な製品であるため、お客さまから求められる品質基準は非常に高いものでした。
当時の社内は、自動車業界特有の品質要求に対応できる開発プロセスや管理体制が十分に整っていませんでした。そこで、設計の進め方・品質管理・製造工程はもちろん、部品のトレーサビリティまで一つひとつ仕組みを整えていきました。
開発中には多くの課題が発生し、お客さまと一緒に解決に取り組んだり、会社に泊まり込みで作業を進めたりしたこともあります。完成までは苦労の連続でしたが、このプロジェクトをやり遂げた経験は私自身と会社にとって大きな財産になりました。
その後、自動車業界での実績を積み重ねる中でTOPの技術力や開発力は大きく向上し、新たな自動車部品メーカーからの受注にもつながりました。この経験を通じ、「顧客の要望に応えられる強固な仕組みをつくり、実績を積み重ねることで次のビジネスにつながる」と強く実感しました。
それから技術部門で複数の開発プロジェクトを経験し、品質管理や生産・調達、お客さまとの折衝など幅広い業務に携わりました。そうしてキャリアを積んだのち、役員を経て2024年に代表取締役社長に就任し、現在に至っています。
向上心と素直さを持ち、福井で共に成長できる仲間がほしい。
当社が採用で重視するのは、今持っている知識よりも「これから学ぶ姿勢」です。もちろん、モータに関する知識や経験があれば理想的ですが、それ以上に向上心や吸収力を持ち、素直に学び続けられる人と一緒に働きたいと考えています。
面接では、その人の表情や人柄を見ることもあります。技術は入社後にいくらでも身につけられますが、新しいことを学び挑戦し続けるためには、本人の姿勢や心持ちが何より大切です。選考過程ではできるだけその人らしさを知るように心がけています。
また、入社後はすぐに配属せず、まず製造現場を経験してもらいます。製品がどのように作られるのかを理解し、多くの社員と関わることが、その後の仕事に必ず活きると考えているからです。
近年は、県外で経験を積んで福井に戻るUターンの社員も増えました。地域に根差す会社だからこそ、そうした多様な経験を持つ人材を積極的に迎え入れたいと思っています。
私は福井県坂井市の出身で、高校卒業後は茨城県の大学へ進学しました。当時は研究者を志していましたが、就活時期に恩師から言われた「場所を選ぶのか、それとも仕事を選ぶのか」という言葉をきっかけに、地元・福井へ戻ることに決めました。
そして武生松下電器へ入社しましたが、今振り返るとこれは非常に良い選択だったと思っています。福井で新たな挑戦をしたい人を仲間に迎え、ぜひTOPをより良い会社にしていきたいですね。
地域に根差し、技術を磨き、新たな価値を生み出し続ける。

現在、当社の売上のおよそ8割は自動車関連です。しかし、自動車業界は近年、電気自動車やハイブリッドカーの普及、中国メーカーの台頭といった大きな転換期を迎えています。
これまで通り、自動車関連のお客さまの要望には一つひとつ丁寧に応えつつ、当社の技術を活かせる新たな市場を見つけることも重要です。モータは自動車だけでなく家電や工業用機械など、さまざまな製品・産業で使われています。そうした幅広い市場に目を向けながら、時代の流れやお客さまのニーズに合わせて技術を高め、今後も挑戦を続けていきます。
そのためには、一人ひとりの社員が学び続けることが何より重要です。私は代表取締役社長として、社員が新しいことにチャレンジできる環境を整えながら、会社全体で次の成長につながる技術開発を進めていきます。
TOPという社名の由来は、「Takefu Original Production」の頭文字からきています。目指しているのは、長年培ってきた独自のものづくり技術を発展させ、地域社会に貢献する会社、世界に価値を届けられる会社となること。
向上心を持って自ら学び続け、新しい技術に挑戦したいという熱意を持つ人と一緒に、TOPの次の未来を作っていけることを楽しみにしています。